狭小住宅は限られた空間を広く使うための工夫がいっぱい"

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私の狭小住宅への取り組み・間取りから

私が初めて建築にたずさわった時の話です。あなたはどんな建物を造りたいですか?こんな質問を最初に問われました。即座にこう答えました。「でっかい建物をつくってみたい」。卒業後、初めて入社した会社でのことでした。まだ若かったので少しでも大きく目だった建物に憧れていたのでしょう。一般的な住宅などは頭の中に存在しなかったのです。ましてや狭小住宅などは。建築といっても大小さまざまです。生活の基盤である「住い」に見向きもしなかったのです。自分が一番身近な建築というのが自分の住んでいる家、であるにもかかわらず。しかし時がたつにつれ考えが変わってきました。約10年後、一般住宅を担当するようになったときの事です。実際は楽に考えていました。規模も小さいし簡単であろう。しかしそこには施主の思い描く未来が凝縮していたのです。私の担当していた地域は土地もひろくプランを考えるにもそんなに苦労はしませんでした。要望、坪数、予算さえ折り合いがつけば建物は簡単でした。建築基準法を左程に意識しなくてもよい地域だったからです。その後、何件かの住宅建築を経験した後、初めて狭小住宅を担当する事になったのです。正直にそのときに思ったのが, こんな場所に家が建つのか?

プランを考えるのも大変でした。思考錯誤の連続でしたが、なんとか間取りもきまり、完成までたどりつきました。完成したときは安心感とともにおおきな充実感を味わったことを昨日のように覚えています。建築家ならだれしも思う事かもしれませんが、狭小住宅こそが建築の原点。自分の感覚を問われることのみならず、腕の見せ所、まさに究極の課題です。狭小住宅は問題の宝庫といえます。それらの問題を逆手にとり、いかように解決し、完成へと導くのか。プランを考えるにあたり間取りから外観、デザイン、斬新さ、すべてにおいて真剣に取り組まねばなりません。狭小住宅は建築家にとって家造りの醍醐味なのです。(文・motoshi)

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